
ドイツ人の散歩好きは有名だ。たいてい街や村の外れには森の中の散歩道が残されていて、週末や天気のいい日には散歩をする老若男女の姿をみかける。この村でもそうだ。部屋を借りている高層住宅の窓の下がちょうどその散歩道の入り口になっているのでその様子がよく分かる。
この村には、第二次世界大戦終了時までヒトラーの命令で作られたV2 (Vergeltungswaffe 2=報復兵器2型) の秘密格納庫・弾薬庫があり、村人やソビエトやポーランドから連行されて来た捕虜たちが働いていた。
連合軍による開発施設爆撃後、遠く離れたところの地下にトンネルを造ったり、各地に工場を分散させたりしたせいで、資料には出てこないようなこんな小さな村の森の中にも工場兼弾薬庫が作られていた。こんな辺鄙なところに鉄道が通っているのもその名残だ。
戦後それが連合軍に接収され、大部分は警察犬訓練場(Zollhundschule)に、一部は大学のキャンパス(赤線で囲まれた部分)や、道路管理事務所、リサイクル倉庫、一般住宅になっている。残されている森の中の警察犬訓練場の鉄条網の周りには散歩道が造られており MUNA (Munition=弾薬庫)と呼ばれ市民に親しまれている。
さすがに雪が降る中で、散歩をする人はいないだろうと思って出かけたら、犬や馬をつれた人、夫婦など4組に出会った。途中の脇道で「馬通行禁止」の標識を見つけたり、動物の足跡から、新雪でなければ分からないような獣道を見つけたり退屈しなかった。
それにしても1週4.5kmのコースを、雪が新たに降って固まっていない状態で歩くのは結構きつい。まるで雪中行軍だ。なんでいつもこんなextrem-fahrenをしなければならないのだろうと思いながら、最後は汗だくになって歩いたが、気分は爽快だった。少しずつドイツ暮らしに慣れて来たようだ。

写真は後日、晴天のときに写したもの。
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